読書の秋

[2013年10月20日]

 今年に入って毎月1、2回のペースで県外への出張で飛行機に乗る機会があります。

片道1時間半くらいの時間があるので、寝ているのはもったいないと思い読書の時間にしています。

 この時の本は、普段読めない本を読もうとなるべく仕事以外の分野のものを読むようにしています。

私は、幕末から明治維新の時代が大好きで、高校生の頃は歴史関係の大学に進みたいと思っていた時

もありました。ですので、この時代の人物の本を読むことが多いです。

 仕事を初めてから、なかなか仕事以外の本を読む機会もなくすごしてきましたので、今のこの読書

の時間は私にとって非常に有意義な時間になっています。 

 最近読んだ本で、ぐっと来たものは、”覚悟の磨き方”という本です。

 これは安政の大獄で死罪となった吉田松陰の言葉を現代風にアレンジした本です。吉田松陰はじめ、

この時代の日本人は、とにかく熱い!自分の利益よりも日本の将来のことを考え、それを実行して

いった人たちばかりです。この時代の先人たちが命を懸けて日本のために行動してくれたからこそ、

今の私たちが存在しているのだと痛感させられます。我が郷土の偉人、西郷隆盛や大久保利通たち

もそうです。

 ところで吉田松陰という人物はご存知でしょうか?かの有名な松下村塾を作り、高杉晋作や伊藤博文

(初代総理)をはじめ、品川弥二郎(内務大臣)、山縣有朋(第3代/9代総理)、山田顕義(國學院

大學、日本大学の創始者)を世に送り出した人です。吉田松陰がいなかったら今の日本はなかったと

言っても過言ではないと思います。なぜならこれらの弟子がいなければ明治維新は成し遂げられなか

ったはずですから。とにかくこの吉田松陰という人は、熱い男です。次の世代に向けて彼はこんな言葉

を残しています。

               ”諸君、狂いたまえ”

 ”狂”という字は、クレイジーという意味ではなく、本来は”自分では持て余してしまうような情熱”

いう意味だそうです。熱いですね!常識を疑い、分別を忘れ、狂ったように自分の信じる道を往く。

はたして私は本気で生きているのだろうか? 今の日本は、行く先をを憂い命をささげてくれた先人

たちの思い望んだ未来になっているのだろうか?私利私欲に走らず世の為になるよう生きているのか?

深く考えさせられました。

 それほどボリュームのある本ではありませんので読みやすいと思います。興味のある方は是非

読んでみてください。

 今読んでいる途中の本は、新渡戸稲造”武士道”です。

この本は少し難しく、じっくりと読んでいるところです。日本人とは?ということを考えさせられ

ます。日本人の自分たちでさえ、日本人の本質を語るのは難しいのに新渡戸稲造はそれ母国語

の日本ではなく、外国語で書いています。この本は逆輸入品みたいなものでしょうか。

 われわれ日本人は素晴らしい先人の作り上げた日本に住んでいます。やはりこの本からも、これらの

先人に恥じない生き方をしているのか?これから先の世代に恥じない生き方ができているのか?…

と考えさせられます。少なくとも今の私には胸を張って、”はい”とは答えられません。。。

もっと、”狂わなければ”と思う今日この頃です。